(5)運動時の食事(グリコーゲンローディング、など)
例えばマラソンレースを行うための体に必要な糖質と脂質、タンパク質の食事におけるバランス例はどの程度か下記に表示します。

ここでは、レースと言っているのは20km以上を走るマラソンのことです。
直前というのは、3日程度の期間で、準備期間というのは100km/月以上を走る、走り込み期のイメージです。
見てわかるように、タンパク質の摂取は一定で、糖質⇔脂肪を変化させます。
スタミナが必要なときはお米(できれば玄米)をしっかり食べるのが一番です。
先に述べたように、糖質を沢山食べるときには、グリセミック指数のバランスと食事時間の関係に注意して食べないと、かえって空腹感に苛まれる結果になりますので、気をつけなければいけません。
また、筋グリコーゲンを合成して蓄え易いのは、筋グリコーゲンの使用直後になります。
したがって、運動後の遅くとも1.5時間以内に食事をすることが、スタミナを蓄えるのには効果的です。
加えて、食事後の30分後から血糖値を下ようとするインシュリンの働きがあるため、この時間に激しい運動でブドウ糖を消費すると、著しい血糖値の低下を招くことになります。
したがって、インシュリンの分泌の収まる食後2時間後以降を目安に、運動ができるように、生活のリズムを整えることを心がける必要があります。
レース直前にはグリコーゲンローディングという魔法のスタミナ備蓄方法があります。通常では20kmほどでスタミナ切れになる筋肉グリコーゲン量を倍程度まで蓄えることができます。
カーボローディングと呼ぶこともあります。そのためには、グリコーゲンローディングを行なう前に、通常よりも低糖食(40~50%)と激しい運動でグリコーゲンの蓄えの少ない状態を作り、筋肉のグリコーゲン飢餓状態を作ります。
このとき、筋タンパク質の分解も起こりますので、再生のためにタンパク質の摂取量も増やします。同時の運動量も除々に減らし(テーパリング)、最後の3日間は糖質の多い(70~80%)の食事にします。
そして、レースの朝食はほぼ100%の糖質食としてレースを迎えます。こうすることで、筋肉の超回復効果によって、グリコーゲンをたくさん蓄えることが可能になります。ただし、グリコーゲンは加水化して蓄えられるために、予想以上に体重は増えます。一方で、計算上では60kgの人が42.195km走った場合のエネルギー消費量は、脂肪に換算するとたかだか360g程度ですが、実際に体重は2~3kg程度減少するのはこのためです。
そのため、フルマラソンを4時間以上かけて走るような場合には、無理にグリコーゲンローディングするよりは、途中で栄養食やエイドステーションの補給食を食べる方が、効率的と言えます。