最近では、たくさんのダイエット法や健康法が話題になります。その中でも「食事の順番を工夫する」という方法に注目が集まっています。でも、本当に効果があるのでしょうか?
この疑問に答えるには、まず「なぜ食事の順番が気になるのか」を考えてみる必要があります。一部の医師や専門家は、特に血糖値のコントロールや糖尿病の予防・改善に役立つのではと考えています。しかし、すべての人に効果があるとは限らないのが現実です。
食事の順番って何を意味するの?
栄養士のジェイミー・ナドー氏によると、食事の順番とは「食事をする際に、まず野菜やタンパク質の多いものを先に食べる」という食べ方のことです。これは、特に2型糖尿病の人や血糖値が気になる人にとっておすすめされる食事法の一つです。
アメリカのUCLAヘルスによると、この方法では以下の順番で食べることが推奨されています:
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でんぷんの少ない野菜(葉物野菜など)
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タンパク質(肉や魚、大豆など)と脂質(オリーブオイルなど)
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炭水化物(ご飯、パン、麺など)
この順番で食べると、血糖値の急な上昇を防いだり、満腹感が長続きしたり、体内の炎症を抑える効果があると考えられています。
本当に効果はあるの?
いくつかの研究では、特に糖尿病の人にとってはこの「食事の順番」が血糖値の安定に役立つと報告されています。ただし、健康な人にも同じように効果があるかについては、まだはっきりとした結果が出ていません。
「食べる順番を工夫するだけで痩せる」といった話もありますが、ナドー氏はこう警告しています:
「残念ながら、これだけで健康や体重を劇的に変えるような”魔法の方法”ではありません。」
つまり、食べる順番はあくまで一つのサポート手段であり、それだけに頼ってもダイエットや健康改善は難しいのです。
結局どうすればいいの?
ナドー氏は、「新しいダイエット法を探すよりも、長く続けられる健康的な生活習慣を身につけることが一番大切」と語ります。
特に大事なのは以下のようなポイント:
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野菜・果物・全粒穀物(玄米・全粒パンなど)をバランスよく摂る
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赤身肉や魚、大豆など良質なタンパク質をしっかり摂る
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オリーブオイルやナッツなどの健康的な脂質も適度に
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食物繊維をしっかりとることで、血糖値の上昇も穏やかに
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空腹感と満腹感を意識して、「食べすぎない」習慣をつける
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運動や睡眠も生活全体のバランスとして大切にする
まとめ
「食べる順番」は、血糖値を安定させたり、満腹感を高めたりするのに役立つ可能性はあります。しかし、それだけで健康になるわけではありません。ダイエットや健康維持のカギは、「バランスの良い食事」と「続けやすい生活習慣」です。
もしこれから新しい食事法を試してみたいと思ったら、まずはシンプルで、体に優しい基本を大切にしてみてください。
朝食(8:00頃)
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全粒粉食パン1枚(トースト)
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ゆで卵1個
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アボカドスライス or オリーブオイル小さじ1
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トマトとレタスのサラダ
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プレーンヨーグルト(無糖)+きな粉+くるみ少々
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緑茶 or ブラックコーヒー
昼食(12:30頃)
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雑穀米ごはん(100g)
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鮭の塩焼き
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ひじき煮
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きのこ入り味噌汁
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ほうれん草のごま和え
夕食(19:00頃)
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ささみと野菜の炒めもの
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小鉢:冷ややっこ+ねぎ+おかか
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雑穀米ごはん(80g)
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具だくさん味噌汁(わかめ・豆腐・大根)
🍽【例7】昼にスパゲティを楽しむ外食型
朝食(7:30頃)
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バナナ1/2本+無糖ヨーグルト
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ゆで卵
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雑穀おにぎり(梅 or 昆布)
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みそ汁(白菜・わかめ)
昼食(外食・13:00頃)
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スパゲティ・ボロネーゼ(普通盛)
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サラダ(ドレッシング控えめ)
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ミネストローネスープ
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食前にホットコーヒー(無糖) or サラダを先に摂取
夕食(軽め・19:30頃)
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野菜スープ
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納豆
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豆腐とオクラの和え物
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玄米(小盛り)
🍽【例8】菓子パンをどうしても食べたい日
朝食(8:00頃)
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サラダ(レタス、豆、卵)+オリーブオイル
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菓子パン(1個・小さめ。食後に)
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ブラックコーヒー or 緑茶
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無糖ヨーグルト(食後血糖値を抑える効果)
昼食(12:00頃)
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そば(十割)+とろろ or 温泉卵
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いんげんのごま和え
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冷奴+小ねぎ
夕食(19:00頃)
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鶏むね肉のグリル
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雑穀米ごはん(小盛り)
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野菜炒め(ブロッコリー・キャベツ・人参)
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味噌汁
🍽【例9】昼にカレー、夜は軽めの調整型
朝食(7:30頃)
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全粒粉パン+目玉焼き+アボカド
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プチトマト
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プレーンヨーグルト+きな粉
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ルイボスティー
昼食(12:30頃)
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チキンカレー(玄米ご飯100g使用)
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グリーンサラダ
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ゆで卵1個
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食前に温かい汁物を摂る(味噌汁でも可)
夕食(19:00頃)
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野菜たっぷり豆乳スープ
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蒸し大豆とほうれん草の和え物
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小さなおにぎり(もち麦入り)
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キウイ1/2個(血糖値上昇を抑える果物)
🍽【例10】外食パンメニューに対応する日
朝食(8:00頃)
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野菜スープ
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全粒粉パン+ツナ&アボカドのオープンサンド
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ナッツ少々
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緑茶 or ほうじ茶
昼食(外食・パン屋など)
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チキンサンド(レタス入り)
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ミネストローネ or ポタージュ(豆ベースが理想)
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食前にサラダ or ヨーグルトを食べると◎
夕食(調整型・19:00頃)
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湯豆腐+野菜(白菜、えのき、ねぎ)
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玄米ごはん(少量)
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きんぴらごぼう
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納豆+海苔
✅共通のポイント
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食物繊維は食前か一番最初に
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ご飯は玄米や雑穀米、もち麦で血糖値の上昇をゆるやかに
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野菜・きのこ・海藻でGI値を下げるサポート
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タンパク質をしっかり(肉・魚・豆腐・卵)
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菓子パンやスパゲティなど高GI食品は朝〜昼にとるのがベター(夜は血糖値が上がりやすいため)
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食物繊維・脂質・たんぱく質を同時に摂ると血糖値上昇を抑えやすい
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高GIでも「順番・組み合わせ」でリスク軽減可能
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菓子パンは「単体で食べない」。サラダ・スープと一緒